はじめに――少し気になったこと
- 第20回アジア競技大会のサッカーが、2026年9月14日から始まりました。
- 今回のなでしこジャパンは、WEリーグでプレーする選手を中心に構成されています。
- 試合を見ていて、個人的に少し気になったのが、所属クラブとは異なるポジションで起用されている選手がいることでした。
- もちろん、サッカーでは一人の選手が複数のポジションをこなすことは珍しくありません。
- チーム事情によって本来とは違うポジションを任されることもありますし、複数のポジションを経験することが、選手自身の成長につながる場合もあると思います。
- ですから、今回のポジション変更そのものを問題視したいわけではありません。
- ただ、今回気になったのは、単に「普段と違うポジションでプレーしている」ということではありませんでした。
- 中には、所属クラブで主に担っている役割とは、かなり異なるポジションで起用されている選手もいます。
- そこで、こんな疑問が浮かびました。
- 普段とは違うポジションを「経験させる」ことと、
- そのポジションで「経験を積ませる」ことは、
- 同じなのだろうか。
- 今回は、この点について少し考えてみたいと思います。
今回、気になった3選手
- 今回、私が特に気になったのは、次の3選手です。
上野真実選手
- サンフレッチェ広島レジーナに所属する上野真実選手は、所属クラブでは攻撃的MFとしてプレーしています。
- 一方、今回の代表では、守備的MF、いわゆるアンカーの位置で起用されています。
- 攻撃的MFと守備的MFは、どちらもMFという点では共通しています。
- ただ、チームの中で担う役割や、守備の際に判断する位置はかなり異なります。
伊東珠梨選手
- ノジマステラ神奈川相模原の伊東珠梨選手は、現在は守備的MFとしてプレーしています。
- 一方、今回の代表ではセンターバックとして起用されています。
- ただし、伊東選手については少し事情が異なります。
- もともとノジマでは、入団1年目からセンターバックやサイドバックでの出場を重ね、その後ボランチにコンバートされたという経歴があります。
- そのため、「守備的MFの選手を突然CBにした」という単純な話ではありません。
- 過去の経験も含めて考える必要がある選手だと思います。
浜田芽来選手
- RB大宮アルディージャWOMENの浜田芽来選手は、所属クラブではサイドハーフとしてプレーしています。
- 今回の代表では、サイドバックやセンターバックで起用されています。
- こちらも、単に「サイドの選手をサイドの別ポジションで使った」というだけではなく、場合によっては最終ラインまで役割が変わっています。
- この3選手を見ていて、私は「複数ポジションをこなせるかどうか」ということ以上に、ポジションが変わることで、どのような経験が求められるのかという点が気になりました。
ポジション変更そのものを否定したいわけではない
- ここは、最初に明確にしておきたいと思います。
- 私は、複数のポジションをこなせる選手の価値を否定しているわけではありません。
- むしろ、現代サッカーでは、複数のポジションに対応できることは大きな武器になると思います。
- そうした意味では、普段とは違うポジションを経験すること自体には、十分に意味があると思います。
- では、なぜ今回の起用が気になったのでしょうか。
- それは、「違うポジションでプレーできること」と「そのポジションで継続的に経験を積んでいること」は、少し違うのではないかと思ったからです。
それでも気になった「ポジションによる役割の違い」
- サッカーでは、ポジションが変われば、求められる判断も変わります。
- 例えば、攻撃的MFと守備的MF。
- どちらもMFですが、攻撃的MFでは前線への関わりや相手へのプレッシャー、パスコースを限定することなどが中心になる一方、守備的MFでは、より後方のスペースを管理することや、CBの前を守ること、味方SBのカバーなどが求められる場面が増えます。
- さらにCBになると、相手FWとの対応やクロスへの対応、最終ラインの位置取り、味方DFのカバーなど、よりゴールに近い場所での判断が必要になります。
- サイドについても同じです。
- サイドハーフでは、攻撃参加だけでなく、相手SBへのプレスや味方SBとの連携などが求められます。
- 一方、SBになると、対面する選手への対応に加えて、最終ラインとしての位置取りやCBとの連携、背後のスペースへの対応なども重要になります。
- もちろん、これはあくまで一般的な話です。
- 選手の特徴やチームの戦術によって、求められる役割は変わります。
- それでも、
- 「守備に関わるポジションだから、どれも同じように守れる」
- とは、必ずしも言えないのではないでしょうか。
- ポジションが変われば、守備する場所も、味方との関係も、判断する場面も変わってくるからです。
- ここから、今回の疑問につながっていきます。
「プレーできる」と「そのポジションで経験を積んでいる」は同じなのか
- ここで一度立ち止まって考えてみたいことがあります。
- 「プレーできること」と「そのポジションで経験を積んでいること」は、同じなのだろうか。
- 例えば、一度あるポジションでプレーする。
- あるいは、大会の中で数試合そのポジションを経験する。
- それと、そのポジションでシーズンを通して継続的にプレーすることでは、得られる経験の量や種類は違ってくるのではないでしょうか。
- 試合を重ねれば、うまくいかなかった場面も出てきます。
- そのたびに修正し、次の試合でまた同じような状況を経験する。
- そうした積み重ねによって、「この場面ではこうなることが多い」という感覚が身についていく部分もあると思います。
- もちろん、選手によって適応力には差があります。
- 少ない経験でも高いレベルで対応できる選手もいるでしょう。
- 過去にそのポジションを経験している選手であれば、なおさら事情は変わってきます。
- だからこそ、今回の3選手を一括りにして「経験が足りない」と判断するつもりはありません。
- ただ、
- 「そのポジションでプレーできる」ことと、「そのポジションで継続的に経験を積んできた」ことは、分けて考えたほうがいいのではないか。
- 私はそこが気になっています。
「経験させる」と「経験を積ませる」
- ここで、今回の記事で私が特に考えたい二つの言葉があります。
- それが、
- 「経験させる」ことと「経験を積ませる」ことです。
- 「経験させる」というのは、例えば普段とは違うポジションでプレーする機会を与えることです。
- 新しいポジションを知る。
- これまでとは違う役割を経験する。
- そこで新しい発見をする。
- こうしたことには意味があると思います。
- 一方、「経験を積ませる」となると、少し意味が違ってくるのではないでしょうか。
- 同じポジションで繰り返し試合に出る。
- さまざまな相手と対戦する。
- うまくいかなかった場面を修正する。
- 異なる状況を何度も経験する。
- そうした積み重ねによって、そのポジションで必要となる判断を少しずつ身につけていく。
- 私は、こちらにはある程度の時間が必要なのではないかと思っています。
- もちろん、代表活動の中だけでそのような時間を十分に確保するのは難しいでしょう。
- だからこそ、
- 「代表で別のポジションを経験させること」と、「そのポジションで経験を積ませること」は、同じものとして考えてよいのだろうか。
- という疑問が出てきます。
- 今回のポジション変更について考えるうえで、私はここが一番重要なポイントなのではないかと思っています。
なぜ、守備では特に気になるのか
- この疑問が特に気になるのは、守備のポジションについてです。
- 守備では、単純に「相手についていく」「ボールを奪う」といった技術だけではなく、
- 「相手が次にどう動くのか」
- 「味方がどこまで出ているのか」
- 「自分が空けたスペースを誰がカバーするのか」
- 「この状況ではどこまで前に出るべきなのか」
- といった判断が必要になります。
- そして、こうした判断は、実際の試合の中でさまざまな状況を繰り返し経験することで身についていく部分もあるのではないでしょうか。
- もちろん、ここも選手によって違います。
- 複数のポジションで高いレベルの守備をこなせる選手もいますし、過去の経験を別のポジションで生かせる場合もあります。
- ただ、
- 「守備ができる」ことと、「そのポジション特有の守備判断を身につけている」ことは、分けて考える必要があるのではないか。
- この点については、今回の記事だけでは十分に掘り下げられません。
- また別の機会に、攻撃的MF、守備的MF、CB、SH、SBでは、具体的にどのような守備判断が異なるのか。そして、「そのポジションで経験を積むこと」が守備にどのようにつながるのかを、もう少し具体的に考えてみたいと思います。
その「経験」は、大会が終わった後どうなるのか
- もう一つ、今回気になっていることがあります。
- それは、アジア大会が終わった後のことです。
- 代表活動が終われば、選手はそれぞれの所属クラブに戻ります。
- 当然ですが、クラブにはクラブの戦術があり、それまで積み重ねてきたチーム内での役割があります。
- そのため、代表で違うポジションを経験したからといって、所属クラブでも同じポジションで起用されるとは限りません。
- これは当然のことだと思います。
- 例えば、代表ではCBとしてプレーした選手が、クラブでは従来通りMFとしてプレーする。
- あるいは、代表ではSBとして起用された選手が、クラブではサイドハーフに戻る。
- そうしたことは十分に考えられます。
- ただ、そうなると、また別の疑問が出てきます。
- では、代表で経験したそのポジションについて、その後どこで経験を積むのだろうか。
- 代表活動は期間が限られています。クラブに戻れば元のポジションに戻る。そして次の代表活動では、また別の選手構成になっているかもしれない。
- そう考えると、今回のポジション変更が「その場で経験して終わるもの」なのか、それとも「今後につながっていく経験」なのかは、現時点ではまだ分かりません。
- 逆に言えば、今回の起用の意味を考えるには、アジア大会の試合だけを見るのではなく、その後の選手の起用まで見ていく必要があるのではないでしょうか。
反対側から考えてみる
- ここまで書くと、今回のポジション変更に否定的な記事に見えるかもしれません。
- ただ、私はそこまで単純には考えていません。
- 今回のポジション変更に意味がない、と言いたいわけではありません。
- むしろ、意味がある可能性は十分にあると思います。
- だからこそ、その意味を考えるためにも、私は「その後」を見てみたいと思っています。
だからこそ、今後の3選手を見てみたい
- 今回のポジション変更が、選手にとってどのような意味を持ったのか。
- それを考えるために、今後注目してみたいのは、次の点です。
- 所属クラブに戻った後、どのポジションでプレーするのか。
- 今回経験したポジションで、その後も継続的にプレーする機会があるのか。
- 次回代表に招集されたときに、どのポジションで起用されるのか。
- そのポジションで、より強度の高い相手に対してもプレーする機会があるのか。
- こうしたことを追っていくことで、今回のポジション変更が「大会中の一時的な起用」だったのか、それとも「今後につながる経験」だったのかが、少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
- もちろん、一度元のポジションに戻ったからといって、今回の経験に意味がなかったとは言えません。
- 逆に、別のポジションで継続して起用されたからといって、それだけで成功だったとも言い切れません。
- 選手がその経験をどのように生かし、その後どのようなプレーを見せるのか。
- そこまで見て、初めて考えられることもあると思います。
最後に――「経験させる」と「経験を積ませる」
- 今回、私が気になったのは、代表で所属クラブとは違うポジションに選手を起用すること自体ではありません。
- 普段とは違うポジションを経験することには、新しい視点を得たり、選手の可能性を広げたりする意味があると思います。
- ただ、
- 「そのポジションでプレーできること」と「そのポジションで経験を積んでいること」は、同じではないのではないか。
- という疑問があります。
- 特に守備では、そのポジションでさまざまな状況を繰り返し経験することで、判断や予測が身についていく部分もあるように思います。
- だからこそ、もし代表で別のポジションを経験させるのであれば、
- その経験を、その後どのようにつなげていくのか。
- ここまで考えることが重要なのではないでしょうか。
- 代表活動が終われば、選手は所属クラブに戻ります。
- そこで元のポジションに戻るのか。
- 今回経験したポジションでもプレーするのか。
- そして、次に代表へ呼ばれたときには、どのようなポジションで起用されるのか。
- その積み重ねを見ていくことで、今回のポジション変更が一時的な経験だったのか、それとも選手の新しい可能性を広げるきっかけだったのかが、少しずつ分かってくるのではないかと思います。
- だから私は、今回の起用について、現時点で「意味があった」「意味がなかった」と決めるつもりはありません。
- むしろ、これからの3選手の起用を見ていきたいと思います。
選手を別のポジションで「経験させる」ことと、そのポジションで「経験を積ませる」ことは、本当に同じなのだろうか。
- 今回のアジア大会を見ながら、私はそんなことを考えました。
参考資料
出典:sakanowa 【なでしこ】浜田芽来は「佐々木翔選手のような強さ」。狩野倫久監督、8-0快勝後に語った“ポジション変更”の狙い
出典:footballchannel 「下からの突き上げがなければW杯優勝は無理」狩野倫久監督が見据える、なでしこジャパンが“世界に挑むための土台づくり”【コラム】
出典:スポーツ報知 【アジア大会】なでしこ、タイとの初戦で圧巻8発 2人がハット達成 狩野倫久監督「次につながるゲーム」
出典:yahooニュース 唯一のWEリーガー、伊東珠梨選手「自分の強み見せたい」…なでしこジャパン初招集で意気込み
免責・補足
本記事は、公開されている情報や試合映像などをもとに、筆者個人の視点から、なでしこジャパンにおける選手の起用やポジション変更について考察したものです。
選手の起用意図や、代表チームと所属クラブとの間でどのような話し合いが行われているのかなど、外部からは確認できない事項については、推測で断定しないようにしています。
また、本記事で述べている「経験値」や「経験を積むこと」の重要性についても、すべての選手やポジションに当てはまる絶対的な原則として述べているものではありません。選手の特徴、過去の経験、チームの戦術、対戦相手などによって、必要とされるものは変わると考えています。
なお、本記事の執筆にあたっては、OpenAIのChatGPTを専属編集者兼・思考の批評者として活用しています。
ChatGPTには、論点の整理、文章構成、表現の検討、反対側からの視点の提示などを依頼していますが、記事における問題意識や最終的な判断・考察は筆者自身によるものです。
AIとの対話を通じて一つの見方に固定するのではなく、自分の考えを問い直し、別の可能性を考えるための補助的なツールとして活用しています。
